
音声をTodoistへ:文字起こしからタスクを自動作成する方法(2026年版)
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ボイスメモや会議のアクションアイテムを手作業でTodoistにコピーする必要はありません。文字起こしと簡単な自動化を組み合わせれば、口頭で話した内容に適切なプロジェクト、優先度、期限が設定され、タスクリストに自動登録されます。Todoistには外部データを取り込む3つの窓口(プロジェクトごとのメールアドレス、自然言語対応のQuick Addエンドポイント、フル機能のREST API)があります。ネイティブの音声ファイル文字起こし連携はないため、Zapier、Make、n8n、または直接のAPI呼び出しで橋渡しします。この記事では4つの具体的なパターンと、タスク抽出の精度を高めるプロンプトを紹介します。
記録したアイデアがタスクリストに反映されないのは、記憶力の問題ではなくルーティングの問題です。 ボイスメモは溜まり続け、会議の録音は見返されないまま放置され、結局Todoistに登録されるのは手入力したタスクだけになりがちです。音声からタスクへの自動化は、文字起こしステップをTodoistの3つの取り込み経路(メール転送、Quick Add APIエンドポイント、REST API)に接続することでこのギャップを埋めます。
Todoistには外部の音声ファイルを取り込むネイティブ連携はありません。Todoist独自のRamble機能(2026年1月リリース)はアプリ内で直接吹き込んだ音声を文字起こししますが、録音データや会議ファイルのアップロードは受け付けていません。この記事で紹介する方法はすべて、Zapier、Make、n8n、または直接のAPI呼び出しで構築した連携ワークフローです。
外部からTodoistにタスクを取り込む3つの方法
実装パターンを選ぶ前に、Todoistが外部データ向けに公開している窓口を整理しておきます。
| 方法 | 必要なもの | 適した用途 |
|---|---|---|
| メール転送(プロジェクト別アドレス) | 任意のTodoistプラン | 1メール1タスクのシンプルなフロー |
Quick Add API (POST /api/v1/tasks/quick_add) | APIトークン | 日付や優先度の解析を含む自然言語入力 |
REST API (POST /api/v1/tasks) | APIトークン | 全フィールドを細かく制御する構造化JSON |
メール転送(Email-in) では、プロジェクトごとに固有の転送用アドレスが発行されます。そこにメールを転送すると、件名がタスク名になり、本文がコメントの添付ファイルになります。ProおよびBusinessプランでは、Email Assist(TodoistのAIレイヤー)が件名を整理されたタスク名に書き換え、日付を自動抽出します。どのプランでも、Todoistの記法(<date tomorrow>、@label、p1)を使ってインラインで日付、ラベル、優先度を追加できます。
Quick Add は、Todoistのタスク追加ボックスへの入力をAPIで再現するものです。Draft pricing proposal Wednesday p2 @meeting-action のような自然言語を送信すると、Todoist側で解析してくれます。自動化フローの出力が構造化JSONではなくプレーンテキストのタスク行になる場合に便利です。
REST API では完全な制御が可能です。1回の呼び出しで due_string、priority、project_id、labels、description の各フィールドを明示的に指定してタスクを作成できます。説明欄(description)に元の文字起こしへのリンクを添付しておけば、どの会議や録音から生まれたタスクかを後から追跡できます。
パターン1:ボイスメモから個人のタスクを作成
最もシンプルな連携です。歩きながら録音したメモが文字起こしされ、LLMがアクションアイテムを抽出し、Todoistに登録されます。
- スマートフォンでボイスメモを録音します(個人のメモなら30秒〜5分で十分です)。
- メモがiCloud Drive、Google Drive、またはDropboxに自動同期されます。
- ZapierまたはMakeが新しいファイルを検知し、文字起こしサービスに送信します。会議ボットなしで綺麗なテキストだけが必要な場合、短いファイルならアカウント不要で使えるConvertAudioToTextの音声文字起こしツールでこのステップを処理できます。
- 文字起こしテキストを、以下の抽出プロンプトとともにLLMにかけます。
- 抽出されたアクションアイテムごとに、自動化ツールが
POST /api/v1/tasksまたはQuick Addエンドポイントを呼び出します。
ボイスメモを文字起こしするためのConvertAudioToTextの音声アップロード画面
抽出プロンプト:
You are extracting action items from a voice memo where the speaker
was thinking out loud.
Action items are explicit commitments to do something. Require
commitment language: "I will", "I need to", "I should", "let's",
"I'm going to". Skip hypotheticals ("maybe I could"), ramblings,
and observations that did not produce a commitment.
For each action item, output JSON:
{
"content": "<verb-first task, e.g. Email Sarah about the proposal>",
"due_string": "<specific date if mentioned, 'this week' if approximate, null if none>",
"priority": <4=normal, 3=medium, 2=high, 1=urgent based on language>,
"notes": "<one sentence of context from the memo>"
}
Return an array. If no action items exist, return [].
Transcript:
[transcript]
notes フィールドはTodoistのタスク説明欄に入り、元の文字起こしへのリンクも含めます。このリンクがないと、「価格提案書を作成する」といったタスクが3週間後に何の件かわからなくなります。
パターン2:話者識別付きの会議アクションアイテム
話者分離(ダイアライゼーション)を使うと、チーム単位での自動化の幅が広がります。 発言者がラベル付けされた文字起こしを使えば、各アクションアイテムを発言した本人に直接割り当てることができます。
- 会議を録音します(Zoom、Meet、Teamsなど)。
- 話者分離を有効にして文字起こしします。会議の文字起こしでは、話者分離された出力によって各発言がSpeaker 0、Speaker 1のようにラベル付けされます。
- 話者ラベルを実際の名前にマッピングします(定例メンバーであれば自動化ツール内のルックアップテーブルで対応できます)。
- 話者情報を含む抽出プロンプトに文字起こしテキストを通します。
- 共有のTodoistワークスペース内の適切なセクションまたはプロジェクトに各タスクを送信します。
難しいのは、全員がTodoistを使っているとは限らない点です。ツールが混在するチームでは、自動化フローで担当者ごとに異なるシステムへルーティングします。Todoistワークスペースを共有しているチームなら、メンバーごとに専用セクションを用意すれば、そこにタスクが自動で振り分けられます。
会議用の抽出プロンプト:
You are extracting action items from a meeting transcript with
labeled speakers.
For each action item, identify:
- Who committed (the speaker who said it, not who was asked)
- What exactly they committed to (verb-first, active voice)
- Any deadline mentioned
- The rough context (one sentence)
Only extract explicit commitments. "We should" without a named
owner is not an action item. "I'll send that by Friday" is.
Output JSON array with fields: owner, content, due_string, context.
Transcript:
[transcript]
より構造化された形式で音声から会議の議事録を作成する方法を取り入れる場合、同じ文字起こしデータから議事録ドキュメントの作成とタスクの出力を同時に行うことができます。
パターン3:1日の計画を立てるデイリーボイスメモ
毎日の習慣として使えるパターンです。毎朝2〜5分の計画メモを録音すると、デスクに座る前にはTodoistの「今日」ビューにタスクが並んでいます。
アプリを開いて画面を見ながら考えるよりも、歩きながら、あるいは画面を見る前に声に出して計画する方が思考が整理されます。文字起こしとタスク作成はバックグラウンドで実行されます。
録音は決まった時間にスケジュールします。 スマートフォンのアラームに「朝の計画」とラベルを付けて合図にすると、思いついたときに録音するより早く習慣化します。録音さえすれば、あとは自動化フローがすべて処理します。
このパターンでは、タスクをフィルタリングされたプロジェクトではなく、Todoistのインボックスに直接送ります。インボックスの日次レビューは5分もかからず、1日が始まる前にタスクの仕分け、先送り、委任を済ませることができます。
パターン4:長時間の録音からプロジェクトを計画する
規模の大きいプロジェクトでは、20〜30分ほど一人で歩きながらプロジェクトについて話した録音でも、適切なプロンプトを使えば構造化されたアウトプットに変換できます。
You are converting a voice memo about a project into structured
project notes.
Extract:
- Project name (infer from content)
- Goal (one sentence)
- Key milestones (with target dates if mentioned)
- Action items for the speaker (with deadlines)
- Action items for others (with names and deadlines if mentioned)
- Open questions
- Risks or concerns
Output as structured Markdown with a separate JSON array of
action items at the end, in the same format as the task extraction
prompt above.
出力されたMarkdownはNotionやObsidianのノートになり、アクションアイテムはプロジェクト名をラベルとしてTodoistに送信されます。どちらも同じ元の文字起こしにリンクされます。文字起こしとノート作成のワークフローについては、このパターンを応用してPKM(個人の知識管理)環境全体へと拡張できます。
Todoist API:直接連携の実装
ZapierやMakeの標準機能を超えるワークフローを構築する場合、Todoist APIのドキュメントが developer.todoist.com で公開されています。現在のバージョンはv1です。
REST経由でタスクを作成する例:
curl -X POST https://api.todoist.com/api/v1/tasks \
-H "Authorization: Bearer $TODOIST_API_TOKEN" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{
"content": "Draft pricing proposal",
"due_string": "Wednesday",
"priority": 3,
"project_id": "2203306141",
"labels": ["meeting-action"],
"description": "From team sync 2026-07-01: Alice to draft and share before EOD Wednesday. Source: [transcript link]"
}'
自動化フローの出力が構造化されていないテキストになる場合は、Quick Addを使って自然言語入力を処理します:
curl -X POST https://api.todoist.com/api/v1/tasks/quick_add \
-H "Authorization: Bearer $TODOIST_API_TOKEN" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{"text": "Draft pricing proposal Wednesday p2 @meeting-action"}'
Quick Addは、Todoistアプリのタスク追加ボックスに入力したときと同じように、文字列から期限、優先度フラグ、ラベルを解析します。
自動化プラットフォームの対応状況として、ZapierのTodoist連携はタスクの作成、更新、プロジェクトの検索をカバーしています。Make(旧Integromat)も同等の機能を備えており、月額$9(Coreプラン、年払い)から利用できます。n8nにはネイティブのTodoistノードがあり、自社インフラでセルフホストすればタスクごとの従量課金なしで運用できます。
タスクリストの肥大化を防ぐには
音声からタスクへの自動化で起こりがちなリスクは、タスクリストが膨れ上がることです。録音が多かった週に30〜50個のアイテムが自動生成されると、自動化する前よりもリストが使いにくくなってしまいます。
厳格な抽出プロンプトが対策の大部分を担います。 タスクを作成する条件として明確なコミットメント表現を必須にすることで、誤検出の多くを入り口で排除できます。先ほど紹介した「I will / I need to / I should」といった表現を必須とするプロンプトは、一般的なデフォルト設定よりも厳しめに作ってあります。
残りはインボックスパターンでカバーします。ボイスメモ由来のタスクはすべてメインリストに直接入れるのではなく、「ボイスメモインボックス」プロジェクトに送ります。1日1回インボックスを処理し、本当にやるべきアイテムだけを昇格させ、残りは削除します。増え続けて無視するようになるリストを抱えるより、毎日5分の仕分けを行う方がはるかに機能します。
3つ目の対策はソースリンクの付与です。すべてのタスクの説明欄には、抽出元となった文字起こしへのリンクを含めるべきです。自動キャプチャで作られたリンクなしのタスクは、往々にして精度が低いものです。抽出処理で明確なソースリンクを生成できない場合は、そのタスク自体が追加する価値のないものだというサインと捉えてください。
ツール構成とコスト
個人利用で実用的なツール構成は以下の通りです。
- スマートフォンの録音アプリ: 標準のボイスメモ(iOS)またはレコーダー(Android)。
- クラウド同期: iCloud Drive、Google Drive、またはDropbox。
- 文字起こし: ConvertAudioToTextの月額$14.99プラン(分数無制限)、または利用量が少ない場合は音声認識APIの料金比較にあるような分単位の従量課金サービス。
- 自動化: 個人向けのワークフローなら、月額$9(年払い)のMake.com Coreプランで十分対応できます。すでにZapierのエコシステムを使い込んでいる場合は、月額$26.69(Starterプラン、年払い)からとなります。
- LLM API: GPT-4oの場合、入力トークンが$2.50/100万トークン、出力トークンが$10/100万トークンです(2026年6月時点、OpenAI料金ページにて確認)。個人の抽出プロンプトであれば、1週間分の利用でも通常は$1未満に収まります。
- Todoist Pro: 月額$5(年払い)。無料のBeginnerプランでもメール転送機能とAPIアクセスは利用できますが、Proにするとリマインダー、最大300個のプロジェクト、Email Assistが解放されます。
個人的なおすすめとしては、月額$9のMake CoreプランとTodoistの無料プランの組み合わせが無理のないスタートラインです。リマインダーが必要になったりプロジェクト数が増えてきたりした段階でProを追加するとよいでしょう。
よくある失敗パターン
抽出プロンプトが甘いと、曖昧なタスクが量産されます。 LLMのデフォルトの挙動では、「〜した方がいいかも(maybe we should)」といった発言までアクションアイテムとして扱ってしまいます。何が対象になり、何が対象外になるかの具体例をプロンプトに明記してください。失敗パターンに関する文脈を1文追加しておくだけで、後の仕分け作業を何時間も節約できます。
期限が抜けると、タスクが期限のプレッシャーのないまま溜まり続けます。 ボイスメモ内で日付に言及していない場合、自動化フロー側で妥当なデフォルト値(今週中など)を推測させるか、週次レビュー用に「期限なし」フィルターへ振り分けるようにします。Todoistで期限が設定されていないタスクは、際限なく放置されがちです。
ソースリンクがないと、タスクの信頼性が落ちます。 いつ、なぜ作られたのか参照元がない「クライアントにスコープを確認する」というタスクは、2週間も経てばほとんど役に立ちません。Todoist APIの description フィールドには文字起こしへのリンクを入れられます。必ず含めるようにしてください。
Todoist標準の「インボックス」と「ボイスメモインボックス」は別物です。 この2つは分けて管理してください。標準のインボックスは、プロジェクトを指定せずに手動で追加したタスクのための場所です。ボイスメモインボックスは、自分で作成する名前付きのプロジェクトです。これらを分けることで、自動キャプチャされたタスクと手動で追加したタスクが1つのリストに混在するのを防げます。
よくある質問(FAQ)
Todoistにはネイティブの音声文字起こし機能がありますか?
外部の音声ファイル向けにはありません。Todoist独自のRamble機能(2026年1月リリース)は、アプリ内で直接話した音声をリアルタイムで文字起こししますが、録音ファイルや会議ファイルのアップロードには対応していません。既存の音声ファイルをタスク化するには、別の文字起こしステップと、Zapier、Make、n8nなどの自動化ツールで橋渡しする必要があります。
メール転送機能を使うにはどのTodoistプランが必要ですか?
プロジェクトへのメール転送は、無料のBeginnerプランを含むすべてのTodoistプランで利用できます。件名をわかりやすいタスク名に書き換え、日付を自動抽出するAI搭載のEmail Assist機能には、Pro(年払いで月額$5)またはBusiness(年払いで1ユーザーあたり月額$8)が必要です。
ボイスメモごとにタスクが作成されてリストが肥大化するのを防ぐにはどうすればいいですか?
2つのアプローチを組み合わせると効果的です。1つ目は、抽出プロンプトを厳格にし、明確なコミットメント表現(「〜する」「〜する必要がある」「〜を予定しよう」)を必須にして仮定の話を除外することです。2つ目は、ボイスメモ由来のタスクをメインリストではなく専用のインボックスプロジェクトに送ることです。1日1回インボックスを処理し、本当のタスクだけを昇格させ、不要なものは削除します。毎日5分の仕分けで、消化しきれないほどリストが膨れ上がるのを防げます。
このワークフローは複数言語に対応できますか?
はい、ただし2点注意が必要です。まず、文字起こしステップが元の言語に対応している必要があります(ConvertAudioToTextは99言語に対応)。次に、LLMによる抽出ステップは多言語入力をうまく処理できますが、システムプロンプトで元の言語を明示すると最も精度が高まります。Todoist自体はどの言語のタスク内容にも対応しています。
参考情報・出典
- Todoistの料金 - 2026年7月確認
- Todoistにメールを転送する - 2026年7月確認
- Todoist API v1 ドキュメント - 2026年7月確認
- Rambleで音声入力してタスクを追加する - 2026年7月確認
- Make.comの料金 - 2026年7月確認
- Zapierの料金 - 2026年7月確認
- OpenAI APIの料金 - 2026年7月確認
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